Kyoko Yoshida | Life in Brazil | BLOG |
2023年6月1日(木) | ||||
ダンちゃんたちはいつも私たちを驚かせてくれる。今年は卵をあちこちにたくさん生みつけても生みっぱなしで、誰も卵をかえそうとしないので、ひなが1羽も生まれなくて残念と思っていた。そうしたら、毎朝外ベランダに来て朝ご飯の催促をしていたダンちゃんたちが、ここ1週間くらい朝から姿が見えず、ご飯を食べに集まって来ない。夕方しか姿を見せない日が続いていた。するとこの月曜日のお昼前に彼らの大きな声が聞こえたので、エドソンが様子を見に行くと、たくさんのひなを連れて畑に戻ってきているところだったのだそう。ひなたちは畑に入る階段が高すぎて登れないようだったから、1羽ずつ助けてあげてみんなを畑に入れてあげたと言っていた。朝彼らの姿が見えなかったのは、ひなが生まれて、畑に連れ帰るタイミングを見計らっていたからだったのかな?昼食後に畑に見に行くと、11羽か12羽のひながいた。何ともうれしい驚き!去年も同じくらいの数のひなが生まれたけれど、生き残って大きくなれたのはほんの数羽しかいなかったので、今年は何とかみんな元気に生き残って育ってほしいなと願っている。これまでは3月下旬頃にひなが生まれていたのだけれど、今年は2ヶ月も遅い。ちゃんとみんな育ってくれるかなあ~?
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2023年6月2日(金) | ||||
先日、ワシントンDCで暮らすアメリカ人の友人から次のような短いメールが届いた。「I was at one of the large US Government office buildings earlier the week and this was just installed from the Hiroshima Summit. I thought of you and took these photos. Children of the Paper Crane ;-)」どうやらワシントンの日本大使館が広島の折鶴を、米政府機関のビルのひとつに飾ったものらしい。
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2023年6月3日(土) | ||||
今回の風邪は当初、何とか症状が全開にならず抑え込むことができていると思っていたのだけれど、その後喉の痛みがひどくなり、声が出にくい状態が続いて困った。とにかく喉が痛くて、最初の頃は唾液を飲み込むことさえ辛いという感じだった。症状は喉が痛くて声が出ないだけなのだけれど、気分は良くない。これでは英語のレッスンはできないので、今週はすべてのレッスンをキャンセルして、必要最低限の家事だけをして、とにかくおとなしく過ごした。エドソンも咳がなかなか収まらず、相変わらずゴホンゴホンとやっている。私の風邪は1週間近く喉の痛い状態が続いた後、ようやく痛みが和らぎ、声も出し易くなってきた。そして今はすっきり痰のきれない咳が時々出る。ヤレヤレ・・・。 | ||||
2023年6月4日(日) | ||||
次の写真は、先日の夕方ベランダの椅子のアームの上にちょこんと座っていためいを居間の中から撮ったもの。何故かたまにこんな風にアームの部分に座っていることがある。視線が少し高くなり眺めが良くなるからなのかな?窓をコツコツしてめいにこっちを向いてもらおうとしたのだけれど、我関せず。振り向きもせず同じ姿勢を崩さなかった。
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2023年6月5日(月) | ||||
広島の友人が、G7サミットの際、首脳陣が平和公園に植樹したという桜の木の写真を送ってきてくれた。2枚目の写真は、その桜が被爆桜から移植されて育てられた苗だという説明版を撮ったもの。3枚目の写真は、ペチュニアで飾られた平和公園入り口の写真。奥に見える横長の建物が原爆資料館本館。
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2023年6月6日(火) | ||||
先日、オーブントースターを買おうと思って家電製品のお店を回った話は書いたけれど、どこも取り扱っていなかったのでサンドウィッチグリルというものを買い、以来これで食パンをトーストしたり、ハムとチーズをはさんでホットサンドを作ったりと、活躍してくれているので、満足していた。すると、この土曜日の夕方エドソンがメルカド・リブレから届いた結構大きな箱を持って家に入ってきて、カウンターテーブルの上で箱を開け始めたので、何を買ったのだろう?と思いながら見ていると、何と新しいオーブントースターだった。お店になかったので、もうこういうトースターは作っていないのかと思ったのだけれど、ネット上では販売していたのだそう。メーカーは作っているのに、お店で販売されていないって、どうして?と思う。これまで使っていたオーブントースターと大きさも機能もほぼ同じで、早速これまでのものと入れ替えて棚に置いてみた。オーブントースターの上に乗っているのはサンドウィッチグリル。トースターをネットで見つけたから買ってあげるなんて一言も言っていなかったのに、サプライズプレゼントをありがとう。感謝。感謝。
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2023年6月7日(水) | ||||
次の写真は、またまた友人が送ってきてくれた平和公園の緑地帯に設置されたガンジーさんの胸像。G7サミットの時に、インドから贈呈されてここに設置されたのだそう。場所は本通りから来て、元安川沿いの「かなわ」の舟の形をしたレストランがある近くだそう。確かこの辺にはリバークルーズ船の発着場や飲み物などを出すオープンカフェがあったように思う。
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2023年6月8日(木) | ||||
ブラジル日報の6月6日付けの記事に、アマパー沖の油田開発に関する記事があったので、ここにその記事へのリンクをはってみる。アマパーというのはブラジル最北端の州で、大西洋に面している。すぐ北にはフランス領ギアナという国がある。アマゾン河沿いのマナウスやベレンはこのアマパー州よりも南にある。このアマパー州沖にすごい埋蔵量の油田があるらしく、ブラジルの石油会社のペトロブラスがここを開発したいと政府に要望を出しているのだけれど、環境相のマリーナという人がアマゾンの自然が破壊されると言って、断固反対しているらしい。アマゾンの自然と言っても、ここは大西洋なのに・・・。このエリアのすぐ北のフランス領ギアナ沖ではすでに油田掘削が行われているので、アマパー沖だけ開発しないという手はないと思うのだけれど、環境原理主義者の人たちには通じないらしい。この「《記者コラム》政治を裏から動かす石油利権=アマパー沖に眠る天文学的財産」という記事のサイトは、こちらへ。 | ||||
2023年6月9日(金) | ||||
先週の月曜日にダンちゃんたちが生まれたばかりのひなたちを引き連れて畑に戻って来た翌日の午後と、その次の日の朝、雨が降ったからなのか、3羽のひなが死んでしまった。残る8羽は今のところ何とか元気にしている。畑に移動してきてから10日以上経つので、お腹の白い感じがはっきりしてきた。1枚目の写真では、ひな8羽全員を捉えることができた。2枚目の写真は、地面に蒔いた粉のエサをついばんでいるところ。3枚目は、1枚目の写真にも写っているけれど、画面の手前でなぜか座り込んでいる子の側に他の子たちも集まっているところ。この座っている子はたぶんひなたぼっこをしているだけで、身体が弱っているから座り込んでいるのではないと思う。そして、1羽だけひなが生まれたガーニゼ(チャボ)は、その後もあらたなひなは生まれず、結局生まれたのは1羽だけだった。その子も最初は身体全体が薄い黄色一色だったのが、両脇の羽の部分が黒っぽく、色が変化し始めている。みんな何とか頑張って元気に育ってね。
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2023年6月10日(土) | ||||
先日、リオの総領事館からブラジルのコロナ対策に関する変更を知らせる次のようなメールがきた。「5月21日、ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)は、世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルス感染拡大を受けて発出していた『国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態宣言』を解除したことに伴い、政令678号の無効化を決定しました。これによって、ブラジルへの渡航者の入国の際におけるワクチン接種証明書もしくはPCR検査等による陰性証明書の提示が5月21日以降は不要となっておりますので、お知らせいたします」このようなメールが来るのは、リオオリンピックの前、リオの安全情報をリオの総領事館が登録者に発信し始めたので、そこに登録した結果、以後、治安に関する完全情報だけでなく、コロナに関する情報とか、国際機関がスタッフを募集しているとかいう情報まで、たまに届くようになった。でも、サンパウロ総領事館はこのようなことはしていないので、こちらから問い合わせない限り、情報を得ることはできない。まあ、邦字紙が時々そういう情報を報道することはあるけれど、サンパウロ総領事館も在留邦人への情報提供をもっと積極的にすればいいのにと思ってしまう。 | ||||
2023年6月11日(日) | ||||
マナカの花の数がさらに増えてきたので、写真を撮ってみた。かなりぎっしり咲いているけれど、つぼみもたくさん見えている。満開になるのはまだまだこれから。玄関を出入りする際、必ずこの花が目に入るし、うちにやってきた人たちを華やかにお出迎えするような感じになっていて、とてもいい。外階段沿いのサツキも長い間咲き続けているし、玄関前が華やかだと何だかとてもうれしい。
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2023年6月12日(月) | ||||
次の写真は、マナカの少し下にあるぼんぼりちょうちんの花。今年はこのぼんぼりちょうちんの花がとても元気で、次々に花を咲かせ続けている。花を咲かせている期間が今年はとても長いので驚いている。今花盛りのマナカも今年2回目の開花だし、自然は不思議。今年は4月の半ばに最低気温が7度になった時があり、その寒さに震え上がって、この冬は寒くなるのだろうかと不安に思っていた。そうしたら、その後は結構穏やかな日々で、最低気温は10度前後で推移し、最高気温も20度以上、25度くらいになる日もあって、これまでまだ一度も蒔ストーブに火を入れていない。こんな冬はここへ来て初めてのことじゃないだろうか?ただ今週は明日からお天気が崩れて気温が下がり、しばらく低い気温が続く予報になっているので蒔ストーブの出番が来るかもしれない。
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2023年6月13日(火) | ||||
入り口ゲートに向かう道沿いに植えたノイヴィーニャは、並木が終わる入り口ゲートに近い側の木々の周りにたくさん種を飛ばして自然に芽が出てきたものがたくさん咲いている。次の1枚目の写真は、並木の一番最後の木(右側)とその手前の木(左側)の間の後ろにある自然に生えたノイヴィーニャを撮ったもの。2枚目は、そのさらに左側を撮ったもの。画面の左右の木は植えたもので、手前と奥に見えるノイヴィーニャは自然に生えてきたもの。そして、3枚目は、さらにその左側を撮ったのだけれど、これらの木の間にはほとんど芽が出ていない。木によって種をよく飛ばす木とそうでない木があるのかもしれない。
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2023年6月14日(水) | ||||
広島の友人が彼女の暮らす団地の公園のさくらんぼをつけた桜の木と、梅の実がなった梅の木の写真を送ってきてくれた。桜の木や梅の木は公園にたくさんあるけれど、こんなに実がついているのは初めて見たと言っていた。彼女はずっと仕事をしていて、団地内の公園をフラフラ散策する時間などこれまでなかったのが、コロナ禍になり、仕事が在宅でできるようになり、毎朝ラジオ体操に参加するようになったので、公園の木々の様子を間近に見るようになり、たくさんの発見があるのだろうと思う。梅の実を4~5個家に持ち帰り机の上に置いているのだけれど、まだ熟していないながらもかすかに良い匂いすると書いていた。彼女の朝友さんの一人は3キロほど持ち帰ったそうで、今年はスーパーで梅を買わず、この公園で採った梅で梅干しをつけると話していたそう。普通に市道にある木の実などを採ると窃盗になると別の友人から聞いたことがあるけれど、団地内は大丈夫なのかな?そして、90歳の朝友さんからそめいよしののさくらんぼが黒く熟しているから食べられると聞いて、初めて食べてみたけれど、甘くてさくらんぼの味がしたと書いていた。うちの桜も小さなさくらんぼがたくさんできるけれど、甘くはなかったように思う。さくらんぼは木によってか植えられている場所によってか、まったく甘くなくてすっばいさくらんぼもあるそうだと聞いて、ああ、そういうことかと思った。
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2023年6月15日(木) | ||||
先日、茂木誠先生がLGBTに関して話している動画を見かけたので、ここにリンクをはってみる。「古事記から紐解くLGBT問題【LGBT問題前半】」という動画のサイトは、こちらへ。「なぜ今?LGBT法案推進派の正体を暴く【LGBT問題後半】」という動画のサイトは、こちらへ。 | ||||
2023年6月16日(金) | ||||
次の写真は、先日の夕方エドソンが撮ったユーカリの並木の写真。1枚目は、東側から撮ったユーカリの並木。2枚目は、同じ並木を北側から撮ったもの。今週は月曜日までいいお天気で暖かだったのだけれど、月曜日の夕方から気温が下がり始め、夜には雨が降り出した。この雨は木曜日まで毎日続き、火曜日に洗って部屋干ししていた洗濯物が2日経ってもすっきり乾かないので、木曜日の朝、薪ストーブに火を入れた(3枚目写真)。この日の最低気温は11度で、薪ストーブに火を入れるほどではなかったのだけれど、とにかく洗濯物を乾かしたくて火を入れた。ストーブのお陰で洗濯物がすっきり乾いたので、良かった。良かった。そして、今朝は6度と冷え込んだので、朝、当然のことながら薪ストーブに火を入れた。遅まきながら冬が来た。
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2023年6月17日(土) | ||||
次の写真も、エドソンが撮ったもので、森の北側に数十本植えたカエデの木が大きく育って、ここもすっかり森になった様子が見て取れる。ほとんど何の変化もないここでの生活だけれど、植えた苗木が大きくなっているのを見ると、確実に年月が過ぎ去っているんだなと感じる。
次の写真は、上のカエデの森よりも北東のエリアで育っているバナナの木。7~8本あるように見えるけれど、何本あるのかな?うちにはプラタという生で食べるとおいしいバナナと、調理して食べるとおいしいバナナと、もう一種類やはり生食用のバナナが育っているらしい。でも、みんなまだ木が若いので、実がなるのはまだまだ先のこと。
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2023年6月18日(日) | ||||
次の写真もエドソンがある日の夕方撮ったノイヴィーニャ。何度も何度もノイヴィーニャの写真を掲載してウザイと思われるかもしれないけれど、とにかく今うちではノイヴィーニャが花盛りで、あっちを見ても、こっちを見ても、ノイヴィーニャがとてもきれいなので、ついつい写真に撮ってしまう。
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2023年6月19日(月) | ||||
広島で児童文学を書き続けている友人が、「このたび、昨年出版された『ひろしまの満月』(小峰書店)が、第70回産経児童出版文化賞の産経新聞社賞を受賞し、過日、明治記念館で授賞式が行われました」とメールをくれた。ネットで検索してみると絵本ナビというサイトで受賞作品が紹介されていた。ほぼ毎年のようにコツコツと本を書いているこの友人のエネルギーに脱帽。このサイトは、こちらへ。このサイトにあった彼女の本の紹介を、以下にコピーしてみる。
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広島の郊外に、長く空き家となっている一軒の家。その庭の池に、長生きのかめが一匹、住んでいました。長いあいだひとりでいたせいで、かめは自分の名前さえ忘れかけていました。そんなある日、家に越してきた二年生のかえでちゃんと出会ったかめは、自分の名前が「まめ」であること、名前をつけてくれたまつこちゃんとその家族のこと、そして、ずっと心の奥底にしまっていた記憶を思い出します。それは、いま思い出しても心が破れそうに辛い、1945年8月の満月の日に起きたことでした……。
ひろしまに原爆が落ちた日と、その前後のまつこちゃんの家族の姿を、その時からずっと生きているかめのまめが現代を生きるかえでちゃんに伝えます。数十年前にまつこちゃんが体験した出来事と思いをかえでちゃんはどう受け取ったのでしょうか。さらにこの物語を手にする子どもたちはどう受け取ることができるのでしょうか。戦争を描いたお話ではありますが、まめのゆったりした佇まいとかえでちゃんの素直なかわいらしさ、やさしいお庭の自然がやわらかな雰囲気をまとっていて、低学年の子でも気負いなく手に取っていただける物語です。 | ||||
2023年6月20日(火) | ||||
ガーニゼ(チャボ)のひなの写真を撮ろうとするだけれど、私たちが小屋に行くと大人たちの後ろに隠れてしまうので、なかなか写真が撮れなかった。この日曜日の午後、ようやく何とか次の2枚の写真を撮ることができた。1枚目は顔が写っておらず、2枚目はちょっとピンボケだけれど、身体の横の羽の部分が少し黒っぽくなっているのがわかる。
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2023年6月21日(水) | ||||
小さくてまん丸な感じだったダンちゃんのひなたちは、生まれて3週間あまり経つので、身体が少し大きくなって、首が伸びて、大人の体型に似てきた。このところ寒いので、ひなたちは大丈夫かなと心配しているのだけれど、何とか元気に育ってくれている。エサをたっぷりあげれば多少寒くても体力的に弱ることなく生存率が上がるかもしれないと思い、午前と午後の2回エサをあげているのだけれど、それが功を奏しているのかな。そうだとうれしい。
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2023年6月22日(木) | ||||
私もエドソンも毎日、ダンちゃんのひなの様子と数を確認している。畑は比較的安全ではあるけれど、どんな動物がやってくるかもしれないから安心はできない。最近、トゥカーノが朝シュハスコ小屋の上にいて、私が寝室の窓を開けると飛び去ったり、食堂の南側の窓の前のセドリーニョに来ていたりしたので、どうやらダンちゃんのひなを狙っているのではないかと、心配している。でも、それが彼らの自然な状態なのだから、何かに襲われたとしても、それはそれで仕方のない自然の摂理なのかなと思ったりもする。そして、ここ数日大人のダンちゃんたちが数羽、時々畑から出て、シュハスコ小屋の後ろ辺りの庭に出てきていることがあるけれど、ひなたちはまだ小さく、畑を囲む低いブロックを飛び越えられないので、もうしばらくは畑にいてくれるといいのだけれどと思っていた。そうしたら、この火曜日のお昼過ぎにみんなが出てきているようなので、行って確かめてみると、ひなたちもみな庭に出てきていた。午後からはみんなでどこかに出かけて行ったり、寝室の前に来たり、水曜日は朝ご飯が終わるとみんなで庭のハイビスカスのことろまで来ていると思ったら、ずんずん移動して行き、1時間後くらいに家の前の芝生の上をぞろぞろ戻って来ていた。ひなが一緒なのでワンコのめいはいつもに増して、ダンちゃんたちの行動に大注目だった。ここまで成長してくれてうれしいけれど、外に出て行くと、それはそれでいろいろ危険があるので心配でもある。
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2023年6月23日(金) | ||||
郵便局に届いていた楽書倶楽部第68号を、水曜日にパーディーニョの町へ食料品の買出しに行ってくれたエドソンが持って帰ってきてくれた。以下は、この号に掲載された私の文章のコピー。
昨年前半、ここでの生活で気の滅入ることが様ざま重なり、「もう嫌!こんな不便なところ!」と感情の爆発を起こしそうになったことがあった。それで、頭と心を整理する意味でその思いを「二律背反」という文章にして、楽書倶楽部第六十三号に掲載していただいた。その時は長く続いたコロナ禍での引きこもり生活が、想像以上に精神的に響いていたのかな?と思っていた。 今年の二月半ばに、日本年金機構から現況届が届いたので、ああ、また在サンパウロ総領事館に在留証明を出してもらう手続きをしなければいけないのか・・・と、ため息が出た。コロナ禍で日本からの郵便が止まり、現況届は来なくなり、年金機構に生存確認のための在留証明を送らなくても良くなっていた。それが昨年の十二月中旬に日本からの郵便が再開されたようで、今年一月中旬に日本から年賀状などが少し届いたことで、郵便の再開を知ったものの、その時は誕生月が迫っているので在サンパウロ総領事館に在留証明を出してもらわなければという思いには至らず、年金機構から郵便が届くまですっかり忘れていた。 楽書倶楽部を発送しても皆さんの手に届くのに何週間もかかったり、中には届かない場合もあることに、前園さんも毎回頭を痛めておられるけれど、ブラジルの郵便事情は改善する兆しがなく、どんどん悪くなっているような気さえする。年金を支給してもらうために必要な在留証明を送ってもらうにも、普通郵便ではそれがいつ届くのか、ちゃんと届くかどうかもわからない現状にイライラが募る。 コロナ禍が始まる前のこと、いつも通りに早めに在留証明をお願いした際、二~三週間経っても証明書が届かないため、メールで総領事館に問い合わせたことがあった。確かに送付してくださっていたのだけれど、結局届くのに四週間かかったことがある。総領事館の話しでは最近郵便が届かないという人が増えていて、そういう場合は再度請求してもらっている。確実に届くようにするためには次回から書留で返送できるようにしてはどうかと言われた。杓子定規なお役所のこと、書留で返送してもらえるなど夢にも思っていなかったので、次回からはぜひそうしようと思ったのだった。 そして、今回、在留証明を出してもらうために必要な書類を揃えて、SEDEXで発送したのだけれど、返信用の封筒に書留料金分の切手を購入しようとしたら、規則が変わり書留には切手は使えなくなったから切手は出せないと郵便局で拒否されてしまった。それでどうしても書留で返送して欲しかったので、料金がわからないまま現金を少し同封して送り、そのようにしたことを総領事館の担当部署にメールで連絡をした。すると規則が変わったので、在留証明を書留で返送することはできない、送られた現金を使うこともできないし、郵便にお金を同封することは違法なのでお金を返送することもできないということだった。それで今後のこともあるので、何か良い解決策はないのだろうか?と担当の方に尋ねてみたところ、郵便に頼らない方法は、カルトリオで認証されたポルトガル語の在留証明書を日本に送るという方法があるという返信がきた。年金機構から来る文書には「日本国籍を有する者は在外公館が交付した在留証明を提出する必要がある」と明記されているので、この返信には半信半疑で再度問い合わせると、それを利用できるかどうかは、直接年金機構に問い合わせてほしい旨の返信が来た。ああ、やっぱり・・・。 これまで関わったことのある米国ボストンとリオデジャネイロの総領事館でそれぞれ、直接出向いてお尋ねして教えてもらった情報が間違っていて苦い思いをしたことが1回ずつあったので、今回の総領事館からの解決策も鵜呑みにすることができず、しつこく疑ってみた結果、3回目の苦い思いは回避することができた。おそらくこの方法は日本国籍を有しない日系人の人たち向けの方法なのだろうと思う。その違いを理解しておられないとは・・・。日本政府を代表する在外公館が、日本や現地の国の様ざまな規則に関して明確な情報を持っていないのはとても残念なことだと思った。 でも事はそれだけでは終わらず、住所を証明するために同封した税金の申告書は前の年のもので古すぎて認められない。公共料金の支払いなど新しい住所証明書類が必要。その書類の名義が本人のものでなければ、その名義人との関係を示す書類も必要と畳み掛けられ、ああ~と、ため息が出た。これまでいつも前の年の税金の申告書を送っていて、古すぎるからダメと言われたことはないし、夫名義の税金の申告書でも夫との関係を示す書類を求められたこともなかった。昨年パスポートの申請をした際は、税金の申告書が1年前のもので古すぎるというのであれば、何であれば住所を証明する書類として総領事館が認めるのか具体的に教えてほしいと何度も言って、ようやく夫宛にEメールで送られてくる電気料金の支払い明細書で良いことになった。当然のことながら名義人は私ではないので、夫の身分証明書のコピーも追加で求められた。でも今回は夫の身分証明書ではなく、夫との関係を示す結婚証明書のコピーを求められた。どうして担当する人や部署で対応が異なるのだろう?と、ますます疲労感を覚えたのだった。 私たち夫婦は片田舎の農村地帯のシャカラ住まいなので、自宅への郵便の配達などはなく、電話線も水道も来ておらず、公共料金は電気代しか払っていない。そしてその支払い明細書にはCaixa Postal(私書箱)番号と町の名前しか書かれておらず、郵便ではなくEメールで送られて来る。そんな訳で結局、公共料金の支払い明細書だけではやはり住所が不備ということで、今後はそれに加えて、一年前のものでも通りの名前の入った税金の申告書も一緒に送るようにと言われた。 当てにならない郵便頼りではあるものの、在留証明は何百ヘアイスもの旅費を使ってわざわざ総領事館に出向かなくても入手できるのだから、まだましと言えるのかもしれない。ただ、総領事館にちゃんと在留届けをしているにも関わらず、毎年、毎年、身分証明書のコピーをカルトリオで認証してもらったものと、その他4種類もの書類のコピーを送らなければ在留証明を出してもらえないという不便さに加え、普通郵便でしか返送してもらえない現状は何とかならないものだろうかと思う。結局、今回は発送から二週間後に無事に在留証明を受け取ることができたけれど、もっと利用者のことを考えて、この手続きをデジタル化するなど考えてもらえないものだろうかと思った。 総領事館はブラジル最大都市のサンパウロ市にある便利さが、この広いブラジルのどこでも当たり前にあると思っているふしがある。それを当然のことのように田舎町で暮らす者に求められても困る。それで今回のことでハタと気づいたのだ。昨年の感情の爆発の原因となったストレスは、コロナ禍での引きこもり生活などではなく、パスポート申請に関わる総領事館とのやり取り等で感じたイライラと焦燥感だったのだと。今回、また在留証明の件で総領事館とやり取りをしながら、同様の焦燥感を感じ、そうだこれだったんだと思い至った。コロナ禍で引きこもっている間は総領事館と一度も関わる必要がなかったので、ストレスなど感じることなく平和で穏やかに暮らしていたのだった。 | ||||
2023年6月24日(土) | ||||
先日の夕方、エドソンが畑にダンちゃんやガーニゼ(ちゃぼ)の様子を見に行くと、ガーニゼがみんな小屋の中の水平に渡した竹の上に乗っていて、ひなもお母さんガーニゼの羽の下にいたよと言って、驚いていた。その時エドソンが撮った写真が次の写真。ちょっとピンボケで見えにくいけれど、4羽並んだガーニゼの左から2番目の頭が白っぽくて、身体が黒っぽいのがお母さんガーニゼで、そのお母さんガーニゼの身体の右下に埋もれるようにひなの頭というか顔が出ている。まだとても小さいひななのに、この竹の高さまで飛び上がれるんだとびっくり。
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2023年6月25日(日) | ||||
次の写真は、先日の朝、家の前の芝生の辺りをぞろぞろ歩いているダンちゃんたちを撮ったもの。ダンちゃんのひなたちが、畑を囲む低いレンガの壁を飛び越えることができるようになって以来、彼らは毎日何度も遠出をしたり、戻ってきたり、あちこちを歩き回っている。家の側に来るのは別にいいけれど、めいがいるので、あまり迂闊にめいの側には行かないで欲しいなと思っている。めいは鎖でつないでいるけれど、多少は動ける範囲があるので、あまり側に近寄りすぎると、めいが飛びかかって捕まえて食べてしまうということが起きるから。ひなたちはおとなたちほど動きが俊敏ではないので、これまで1~2度そのようなことがあった。それにも関わらず、ダンちゃんたちはめいの存在をあまり気にしていない風なので、ちょっと心配。
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2023年6月26日(月) | ||||
先日、昨年出版された『ひろしまの満月』が、第70回産経児童出版文化賞の産経新聞社賞を受賞したという連絡をくれた友人が、今年出版された「いつものところで」という本のちらしを送ってきてくれた。これは「ワタシゴト」、「あなたがいたところ」に続くワタシゴト三部作の完結編のようだ。
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2023年6月27日(火) | ||||
水曜日に食料品の買出しに行ってくれたエドソンが買ってきてくれた物の中に大きなかぼちゃがあった。私のショッピングリストにはなかった物なので、これをどうして欲しいのかなと思い、聞いてみると、スープにしてと言う。私が買うかぼちゃは日本のかぼちゃで皮が緑色のものなのだけれど、ここではこの黄色の皮の大きなものの方が一般的で、お店に日本のかぼちゃはなくてもこのかぼちゃはあるという感じ。この大きなかぼちゃは重さ2.3キロちょっとで、値段は8.07レアル。日本の感覚で言うと800円ほど。半分に切ってあるけれど、これだけ大きいと何度もスープを作らないと消費できそうもない。スープだけでなく、かぼちゃの煮付けなんかも作るかな?日曜日の昼食に早速4分の1くらいを使ってスープを作って食べた。日本のかぼちゃで作るスープの方が濃厚な味がして、このかぼちゃで作ったスープは少しマイルドな感じがした。
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2023年6月28日(水) | ||||
先週末、朝食時にダイニングルームの西側の窓の外の桜の木に、何やらピンク色のものが見えるので、良く見てみると、桜の花がちらほら咲き始めていた。でも花が咲き始めているのはこの木だけで、敷地内にたくさんある他の桜の木は花芽はたくさんつけていても、まだ開花には程遠い感じ。場所的にこの木は朝日を一番に浴びるせいなのか、この木だけが花をつけ始めている。ちょっと早いけれど、いよいよ桜の季節だなと思った。1枚目の写真は、花が見えるようにアップで撮ってみたもの。2枚目の写真は、2日後に花が増えてきたのでまた撮ってみたのだけれど、アップでないと花は良く見えないなと思った。画面の右端に見えるピンクの花は、今満開のマナカ。
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2023年6月29日(木) | ||||
6月20日付けのブラジル日報に「激化するリチウム三角地帯争奪戦=米中EU巻き込み地政学的緊張」と題する記者コラムが掲載されていた。この記事は会員限定の記事なので、第一段落しか読めないのだけれど、以下にその段落をコピーしてみる。アフリカで内戦や紛争が絶えないのは、幸か不幸か豊富な地下資源があるためだということは知られているけれど、南米も同様にこれまでの歴史を見ると石油などの地下資源の争奪戦で、欧米の思惑に振り回されてきている現実がある。チリやアルゼンチンに豊富なリチウムがあることで、欧米が争奪戦を始めているという記事に、政情が不安定化しなければいいのだけれどと心配になる。
南米にすり寄る欧州 | ||||
2023年6月30日(金) | ||||
昨年亡くなったワンコのはるは掃除機が嫌いだった。箒や竹の棒といった長いものがなぜか嫌いで、掃除機の長い柄の部分と、ガーガーいう音が嫌いだったのだと思う。だから、掃除機をかける際は、はるとひろに食堂のケージで待っててとお願いして、掃除が終わるまでそこで待ってもらっていたのだけれど、ひろは掃除機を怖がったりしないので、好きにさせている。家の東側から掃除機をかけ始め、西側の居間の掃除を始めても、次の写真のようにベッドの中でまったりしている。でも、さすがにここにいられると居間の掃除ができないので、食堂のケージに行ってとお願いして、彼のベッドを外に出して天日に干して、居間、食堂、台所の掃除をする。すべての部屋に掃除機をかける作業が終わると、外に干していたひろの寝室用のベッドを寝室に戻す。すると、2枚目の写真のように、食堂のケージから出てきて、日向に置いた寝室のベッドでひろはくつろぎ始める。今の時期、午後は寝室に差し込む日差しの下でまったりと過ごすのがひろの日課になっている。
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