Kyoko Yoshida Life in Brazil BLOG 

2019年5月1日(水)

平成の時代が終わり、いよいよ令和の時代になった。インターネット上のニュースに、30日夕方行われた「退位礼正殿の儀」で述べられた天皇陛下の最後のおことば全文が載っていたので、以下にコピーした。

「今日をもち、天皇としての務めを終えることになりました。ただ今、国民を代表して、安倍内閣総理大臣の述べられた言葉に、深く謝意を表します。即位から三十年、これまでの天皇としての務めを、国民への深い信頼と敬愛をもって行い得たことは、幸せなことでした。象徴としての私を受け入れ、支えてくれた国民に、心から感謝します。明日から始まる新しい令和の時代が、平和で実り多くあることを、皇后と共に心から願い、ここに我が国と世界の人々の安寧と幸せを祈ります。」

2019年5月2日(木)

新天皇陛下が1日、「即位後朝見の儀」で述べられたおことばを、以下にコピーした。

「日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより、ここに皇位を継承しました。

この身に負った重責を思うと粛然たる思いがします。

顧みれば、上皇陛下には御即位より、三十年以上の長きにわたり、世界の平和と国民の幸せを願われ、いかなる時も国民と苦楽を共にされながら、その強い御(み)心(こころ)を御自身のお姿でお示しになりつつ、一つ一つのお務めに真摯(しんし)に取り組んでこられました。上皇陛下がお示しになった象徴としてのお姿に心からの敬意と感謝を申し上げます。

ここに、皇位を継承するに当たり、上皇陛下のこれまでの歩みに深く思いを致し、また、歴代の天皇のなさりようを心にとどめ、自己の研鑽(けんさん)に励むとともに、常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓い、国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望いたします。」

2019年5月3日(金)

先月中旬、よもぎの若葉を摘んで手作りしたよもぎ団子の写真を送ってきてくれた友人に、作り方を聞いてみた。太田川放水路で摘んだよもぎを、香りがとばないように直ぐに2~3分茹で、フードプロセッサーで刻み、水でこねた白玉粉によもぎを混ぜて、さらにこねて、丸めて、茹でて出来上がりと、簡単だったという。それに作り置きの煮豆が添えられて、本当においしそうと思った。ここでは大福餅とかよもぎ餅などの和菓子は、自分で作らなければ食べることはほぼできないので、食べられないと思うと、さらに食べたいと思ってしまうものなんだなと思う。昔、広島で両親と暮らしていた頃、父が好きでよく食べていたきんつばとか、御座候(ござそうろう)の二重焼きなどが無性になつかしく思われた。そして、彼女が使った白玉粉の写真を送ってきてくれたのだけれど、袋の左上の登録商標に「義士」とあり、赤穂浪士の絵柄と袋全体のデザインが昔風で微笑ましく思ったとメールにあった。この写真を見て、白玉粉ももち米で作られているのかと、また知らないことをひとつ知ることができた。

2019年5月4日(土)

うちの離れの建設がストップして半年以上になる。エドソンがペドレイロのミウソンに何度連絡しても、行きます。行きます。という空約束ばかりで、全然戻ってくる様子がない。それで、この調子ではいつまで経っても離れが完成せず困るので、ミウソンのことは諦めて別の人に頼もうということになり、探し始めたら、ルーカスのお父さんがペドレイロだということがわかった。それで、ルーカスを通じてお父さんに話をしてもらい、この水曜日の午後、現場を見て仕事を受けてもらえるかどうか話をするために来てもらった。次の写真は、離れの建設現場の上で話をしているエドソンたちを撮ったもの。左からルーカスのお父さん、エドソン、そして、ルーカス。現在受けている仕事が1ヶ月ほどで終わるので、その後、うちの仕事を引き受けてくれることになった。言葉通りに来月から作業が始まることを祈るばかり。

2019年5月5日(日)

先月のいつ頃からだったか、わんこたちとの朝一番のお散歩に出ると、時々不思議な小さな植物を見かけるようになった。毎日同じ場所に咲いているわけではなく、ランドマークの木の横の坂道を下りて行った辺りの砂利の間とか、砂利道横の草の間とか、ランドマークの木の前の草の間とか、2~3本とか、4~5本とか生えている。次の写真は、ランドマークの木の前辺りの草の間からこれまで見たものよりもたくさんまとまって生えていたので撮ったもの。この植物が見られるのは朝早い時間だけで、少し後に写真を撮ろうと行ってみると、もう消えていて、寿命がとても短い。これは花なのだろうか?

2019年5月6日(月)

先月8日に、勤め先に辞表を提出したエドソンは、パウロの会社の従業員という立場が、明日で終了する。それで今後は晴れて個人事業者として独立独歩やって行くことになった。とは言っても、新しい仕事は現在もいろいろ協議中で、まだ何も確定はしていないのだけれど、まあ、焦らず、ぼちぼちやればいいと思っている。ちなみにパウロの会社は、これまでエドソンがカスタマイズで作って、維持管理してきたコンピュータシステムから、既製品のコンピュータシステムを販売、維持管理する専門の会社のシステムに、今月から移行する予定だったのだけれど、どうもいろいろ問題があるらしく、移行を1週間ほど延期したらしい。オーダーメイドの服と、既製品の服とどちらが体にフィットして着心地がいいか、着比べてみたことがない人たちにはわからないのかなあ~?これまで2度、同じようにシステムをどこかの会社のものに移行しようとして、結局、システムが思うように機能せず、うまく使いこなせず、エドソンのシステムに戻ってきたのに、懲りない人たちだ。

2019年5月7日(火)

もうすぐ10歳になる娘に英語を習わせたいという女性から、先週エドソンに連絡があったので、土曜日の午後マテウスの授業が終わった後の時間に来てもらって話をした。パーディーニョにはプロパンガスとビールやソーダなどの飲料を販売している店が2軒あるのだけれど、その内の私たちがいつもプロパンガスを買うお店ではないもう1軒のオーナーの奥さんのハファエラが、娘のヴァレンチーナを連れてやって来た。ヴァレンチーナはボトゥカトゥの私立の小学校に通っていて、1年生の時から学校で英語の授業を受けているらしいのだけれど、フロリダにあるディズニーワールドに行きたいから英語を話せるようになりたいのだと本人が説明してくれた。親に言われて後ろ向きにレッスンに来るのでは困るけれど、本人にちゃんとした目的があって、やる気があるというのはうれしいことだと思った。私は英語を教えていることを宣伝しておらず、私の生徒さんたちは皆、知り合いか、現在または過去の生徒さんからの口コミでやって来るのだけれど、どうして私が英語を教えていることを知ったのかと聞くと、ハファエラはマテウスのお母さんと友達のようで、彼女から聞いて来たということだった。ちなみに、ハファエラは弁護士さんで、パーディーニョ市役所の仕事をすると同時に、ここから北西に1時間半ほどのところにあるバウルという大きな町に弁護士事務所を構えているというプロフェッショナルで、とても丁寧な品のいいポルトガル語を話すとエドソンが言っていた。パーディーニョにもこんな人がいるんだと、ちょっとうれしい発見だった。

2019年5月8日(水)

毎週日曜日の午後は、ジョゼ・ハファエウが下の部屋でエドソンからプログラミングなどを学び、ヤスミンが上の食堂で私と英語のレッスンをするのだけれど、この日曜日は、ジョゼ・ハファエウが隣町のボトゥカトゥにあるサンパウロ州立大学農学部の博士課程で学んでいる友達とそのガールフレンドを連れてきたので、エドソンが男の子たちと話している間、ガールフレンドのカリナはヤスミンと一緒に私の英語のレッスンに参加した。ふたりともジョゼ・ハファエウやヤスミン同様パーディーニョで生まれ育った幼なじみだと言っていた。カリナは大学で法律の勉強をしたそうで、パーディーニョ市がやっている青年向けの職業訓練校で教え、農業共同組合の組合員向けに法律関係の講義をしたり、法律相談を行っているということだった。次の写真は、ヤスミン(左)とカリナ(右)。2枚目の写真は、私たちの英語のレッスンが終わった後、下に行って、ちょうど下の部屋から出てきた男の子たちを撮ったもの。

2019年5月9日(木)

5月はノイヴィーニャが白い花を咲かせる季節。今年も5月に入り少しずつ花が咲き始め、木が白くなり始めたので、家から入り口ゲートに向かう道沿いのノイヴィーニャの列を写真に撮ってみた。1枚目の写真ではよく見えないけれど、ノイヴィーニャの間に花が開かないタイプの赤いハイビスカスを植えていて、このハイビスカスも今の時期が一番元気に花をたくさん咲かせるので、もう1枚、近くに寄ってハイビスカスがはっきり見える写真も撮ってみた。ここの並木をノイヴィーニャとハイビスカスで紅白にしてみようと思い、これらの木を交互に植えたのだけれど、ようやく木が大きくなり、思った通りに紅白の並木が少し見られるようになり、満足、満足。

2019年5月10日(金)

昨日、写真を掲載したノイヴィーニャとハイビスカスの列のある入り口ゲートに向かう道沿いにはワイルドベリーの木も数本あって、4月末辺りから少しずつ実をつけるようになった。それで、先日、今年初めてベリーを収穫してみた。次の写真は、収穫して来て、洗って、保存容器に入れたベリー。重量は容器の重さを差し引いて180gほどだった。先月からエドソンが家にいるようになったので、以前、在宅勤務をしていた頃のように、昼食後は、私がはるのリードを持ち、エドソンがひろのリードを持って、みんなで一緒にお散歩をするようになった。私がひとりではるとひろをお散歩させる際はしないのだけれど、ワイルドベリーの木の所で、エドソンは実をひとつふたつ採って食べたりする。その際、ひろにもひとつふたつ与えるので、ひろはすっかりワイルドベリーのファンになってしまい、この木の前辺りまで来ると、まるで引力に引き寄せられるように、ワイルドベリーの木に吸い寄せられて、自分でベリーを採って食べたりするようになった。この木はトゲがあって、実を採る際、指や手をよくひっかいたりするのだけれど、ひろはそんなことはまったく気にならないようで、自分の口の届く木の下の方にある実を採って食べようとする。はるはベリーには特に興味はなく、あまりおいしいとは思わないようで、まったく関心がない。めいは、与えると食べるけれど、自分から採りに行こうとはしない。三匹三様の性格の違いに笑ってしまう。

2019年5月11日(土)

木曜日の朝、エドソンがアヴァレに新しい仕事関係の用事があって出かけて行く際、ガレージのドアの開け閉めを手伝ってから、下の部屋の前の街灯を消そうとドアの所に行くと、その横の窓の所に何だか棒切れのような虫らしきものが目に入ったので、よく見ると、カマキリのような薄茶色をした虫だった。こういう虫は時々見かけるけれど、全長10センチくらいあって、結構大きかったので、ちょっとびっくり。この日は朝の最低気温が13度と、これまでになく下がったので、窓が結露しているのが見える。

2019年5月12日(日)

この金曜日、エドソンはブラジリアに飛んで、科学技術大臣直属の事務次官と面会した。今年新しい大統領が就任した後、なかなかおもしろい閣僚人事が行われた。例えば、ルーラ元大統領の逮捕を実現させたモロ判事を法務大臣に任命したことがメディアでは大きく取り上げられた。それに比べるとあまりニュースにはならなかったようだけれど、別のおもしろい人事が科学技術大臣の人選だった。ボーソナロ大統領はブラジル初の、そして唯一の、元宇宙飛行士のマーコス・ポンテスという人(ここから1時間半ほどの所にあるバウル出身の人)を科学技術大臣に任命したのだ。この人は元ブラジル空軍の軍人で、ロシアで訓練を受けて、ロシアのロケットで国際宇宙ステーション(ISS)に行って滞在した経験がある人。宇宙から帰還後、空軍を除隊して自分の財団を作り、あちこちで講演活動を行っていたのだけれで、ボーソナロ大統領はこの人に科学技術大臣をやってもらおうと白羽の矢を当てたわけだ。そして、この人が科学技術大臣になってから結構すぐに、つまり2月か3月頃に、ブラジルアマチュア無線連盟のいくつかの技術プロジェクト責任者に、今後の技術教育プログラムに関する提言をしてほしいということで、リオのジョアオン・サアードとエドソンが大臣に会うための日程調整が続いていた。ジョアオンはすでに先週だったかに、ブラジリアに行って次官と会って話し合いを行ったようだけれど、エドソンとの話し合いの日程はまだ決まっていなかった。それがとうとう実現し、というか、大臣との面会ではなく、事務次官との面会ではあるものの、ミーティングの日程が決まり、プレゼンテーションと話し合いを行うためにエドソンは飛んで行った。日程決定の連絡があったのが月曜日だったので、それから急いで航空券を購入したため、料金が結構高く、1,400レアル近くした。それで一緒に行こうとしていたデミウソンは、飛行機では行かず、節約のために長距離バスで往復した。でもバスだと片道15時間はかかり、3日がかりの旅行になるので、エドソンはTime is money.ということで、高い航空運賃でも飛行機で往復した。飛行機だとここからカンピーナス空港まで車で2時間、カンピーナスからブラジリアまでの飛行時間が1時間半で、日帰りも可能なのだけれど、帰宅が午前様になるため、友人のオーランドの所に1泊させてもらい翌日の土曜日の午後帰宅した。今回のブラジリア行きは、大臣のお声掛りとは言っても、旅費はすべて自己負担で、ブラジルアマチュア無線連盟からさえも支援がないのだけれど、科学技術省に直接提言をすることができるまたとない機会なのでしかたがない。エドソンはアマチュア無線を活用したSTEM(science, technology, engineering, mathematics)教育の推進を、アメリカ、ヨーロッパ、日本の例を上げ、さらに彼とデミウソンがエンブラエー高校で行っているプロジェクトなどを例に上げて、プレゼンテーションを行ったらしい。次の写真は、その事務次官の人(右端)と一緒に写ったエドソンとデミウソンとグスターボ(ブラジルアマチュア無線連盟会長)。この事務次官の人もアマチュア無線家だそうで、オフィスに無線機などが置かれているのが見える。

2019年5月13日(月)

昨日の記述に少し間違いがあったので、ここでちょっと訂正。リオのジョアオン・サアードが面会したのは科学技術省の事務次官ではなく、ANATELという組織の事務方だった。ANATELというのは、アメリカのFCC(Federal Communications Commission=連邦通信委員会)や、日本の総務省と同じように通信を管轄する政府組織。

次の写真は、庭のノイヴィーニャ。うちで一番最初に植えて育った木々。この木々から飛んだ種から出てきた芽を移植して、入り口ゲートへの道沿いに植えて行き、先日掲載したノイヴィーニャの列が出来上がったのだけれど、この木はとにかく繁殖力が旺盛。1枚目の写真の左側に赤いハイビスカスが見える。このハイビスカスの全体像を撮ったのが2枚目の写真。ハイビスカスの背後にノイヴィーニャが見えるけれど、これは私が植えたものではなく、飛ばされた種がここで芽吹いて、自然に育ったもの。これらの背後の裸の木は、桜。あと1ヶ月余りすると、つまり6月下旬頃になると、花が咲き始める。ここは秋から冬にかけて花盛りになる。

2019年5月14日(火)

次の写真は、ブラジリアからエドソンが持って帰ったおみやげ。おみやげと言っても買ったものではなく、金曜日の午後、科学技術省でのミーティングをしたその晩、一緒にミーティングに参加したデミウソンと、その晩泊めてもらったオーランドと三人で飲みに行ったようで、おつまみの軽食を食べながらカイピリーニャ(サトウキビでできた強いお酒にライムと砂糖を入れて混ぜた飲み物)を飲んだらしい。そのカイピリーニャを混ぜるためにこの棒がついてきたので、もらって帰ったのだそう。9本あるということは、三人がそれぞれカイピリーニャを3杯ずつ飲んだということなのかな?なかなか可愛い混ぜ棒なので、うちで使う機会があれば使おうと思い、スプーンやフォークを収めている引き出しに保管。

2019年5月15日(水)

先日掲載した薄茶色のカマキリのような虫の写真を見て、広島の友人が、あれはナナフシという昆虫だと教えてくれた。茶色の小枝のように見えるのは、鳥などの天敵から身を守る擬態の代表的なものということだった。この友人、その前に掲載した不思議な植物の写真にも反応してくれ、「きのこ」だろうとメールをくれた。エドソンもあれはきのこの一種だろうと言っていたので、おそらくそうなのだと思う。彼女はこれまでにも私の知らない花の名前などを教えてくれることがよくあり、花の名前や虫の名前に詳しいんだなということを、このブログに反応してくれるメールをきっかけに知ることができて何だかうれしい。

次の写真は、庭のポインセチア。先月、このポインセチアが咲き始めた際、写真を掲載したけれど、毎日、家を出たり入ったりする度にこの花を目にし、家の中からも居間の窓から見えるので、その都度、飽きもせず、きれいだなあ~と、つくづく思うので、また写真を掲載することにした。

2019年5月16日(木)

次の写真は、丘の上の柵沿いで赤い花をたくさん咲かせているコロア・デ・クリストの列を撮ったもの。このコロア・デ・クリストの回りや、柵との間が草ボウボウになっていたのだけれど、手伝いのゼーとマリアに草を刈ってもらったので、すっきりときれいになった。刈った草はコロア・デ・クリストの列の左側に移動させて、枯れ草の山が連なっているのが見える。この柵沿いに小さなコロア・デ・クリストをぽつぽつと植えてから、もう何年にもなるので、大きく育ち、柵の内側のもうひとつの柵としての役割を果たすようになってきている。この植物にはトゲがあり、白い樹液は毒を持っているため、人や動物を寄せ付けず、この辺ではよく自然の柵として植えられている。

2019年5月17日(金)

入り口ゲートに向かう道沿いのノイヴィーニャとフランボヤンジーニョが花盛りで、ワイルドベリーも実をつけ始め、花が少し咲いている。そのため最近、大中小の様々な蝶々がこれらの木々の回りを飛び交うようになり、なかなかいい眺め。先日、昼食後にはるとひろのお散歩に出ると、ランドマークの木の前辺りで中くらいのサイズの黒地に鮮やかな青の柄の入った蝶々がヒラヒラしていて、次にめいとお散歩に行く際も、戻ってきても同じような場所でヒラヒラしていたので、カメラを持って出て、次の写真を撮ってみた。花の回りではなく、地面に降りてヒラヒラ飛んでいるので、何とか撮ることができた。同じような色合いで、アゲハ蝶のように大きな蝶々も見かけたことがあるけれど、この写真の蝶々はアゲハ蝶よりも小さく、モンシロチョウよりも少し大きいくらいの蝶々だった。

2019年5月18日(土)

次の写真は、エンブラエー高校(Colegio Embraer)の学生たち。エドソンがこの学校で行っているプロジェクトの衛星通信用のアンテナを立てるための支柱を、地面に深い穴を掘って設置し終わったところを撮ったもの。エンブラエー高校は男女共学なのだけれど、「男の子ばかりね」と言うと、「広報担当に女の子がいるけれど、そう言えば、そうだね」という返事。でも、この日の作業は支柱を立てるための肉体労働だったからかもしれないということだった。今年のプロジェクトは、これまでのような1回限りの出前授業ではなく、1年を通してのプロジェクトなので、今年は週末に頻繁にミーティングなどに出かけていたけれど、会社を辞めてからは時間ができたので、週末だけでなく平日も、彼らの作業の進展に合わせて、ほぼ週に1回、多い時は週3回も、エドソンは学校に出向いている。でも、これすべてボランティア。

2019年5月19日(日)

次の写真は、わずかながらうちで育てて収穫したピーナッツ。1~2年前に、手伝いのゼーがピーナッツの苗3~4株を植えてくれたものが育って、収穫しなくちゃと言いつつ、ずっと収穫していなかったのだけれど、先日、手伝いのマリアにマンジォカを収穫してもらった際に、ついでにピーナッツも収穫してもらった。ブラジルではピーナッツのことをアメンドインと呼び、見かけがうちの庭を被っているアメンドイン・フォファジェイロという草と同じような葉なのだけれど、フォファジェイロのように地面を這って広がって行ったりはせず、株が少し大きくなるだけで、葉の形は似ているけれど、明らかに違う種類の植物なのだということがわかる。そして、恥ずかしながら、ピーナッツというものは土の中で実をつけて育つものだということを、今回始めて知った。ピーナッツがどんな風になるのかなんて、これまで考えてみたこともなかったけれど、何となく木の実のように、木の枝先などに実をつけるのかと思っていたので、地面の中から掘り出すのだということを知り、びっくり。写真のピーナッツは、掘り出したばかりでまだ洗っていないので、土がついているのがわかる。

2019年5月20日(月)

次の写真は、家の西側の庭で咲き始めたガーデン・マナカ。1枚目は、木全体を撮ったもの。2枚目は花に近づいて撮ったもの。先月写真を掲載した森の手前のマナカの花は、もう終わってしまったけれど、この木は、先週の月曜日に2つ花が咲いたのを始まりに、毎日少しずつ花の数が増えている。つぼみをたくさんつけているので、それらがみんな咲いたらきれいだろうなと思う。ちなみに、以前も書いたけれど、この花は咲き始めは白いのだけれど、それが薄いピンク色になり、最後にもう少し濃いピンク色に変化するので、ひとつの木に3色の花が咲いた状態になるので、さらにとてもきれい。

2019年5月21日(火)

この秋はいつまでも暖かい日が続いていたのだけれど、先週の水曜日から気温が下がり、朝の最低気温が14度前後になり、曇りがちのお天気で日差しがないため、午後もあまり気温が上がらない。そのためこれまでのような薄着では寒いので、重ね着が必要になってきた。夜も、毛布ではちょっと寒いので、薄手の掛け布団に替えた。そして、今週末は金、土、日と、最低気温が8度、5度、7度と一桁に下がり、最高気温も20度を下回る予報なので、何だか急に冬に移行する感じになってきた。

次の写真は、玄関前の外階段沿いにある4種類のサツキの内、一番下のピンクの濃いタイプのサツキ。この他に一番上の赤いサツキが少しと、その下の薄いピンクのサツキも少し花をつけているけれど、白いサツキはまだ花をつけていない。これらのサツキは、春と秋の年に2回花を咲かせる。

2019年5月22日(水)

エドソンは月曜日にまた朝からエンブラエー高校へ出かけて行った。午前中に衛星のシグナルを受信するアンテナを調整し、アンテナからラボまでケーブルを引いて、ラボのコンピュータに衛星の位置確認をしたりシグナルを受信するためのソフトをインストールしたのだそう。次の写真は、先日掲載したアンテナの支柱となる角材の上に設置されたアンテナ。このアンテナは、数年前にエドソンが開催したイベントで無料配布されたもの。この他にも彼が自前で持っている細かな部品を提供して、これらの作業を完了させた。アンテナの背後に見える建物は高校の建物。

次の写真は、アンテナの所でエドソンが持参したノートパソコンで、衛星からの信号を受信するためにアンテナの向きを調整しているところ。

次の写真は、準備が完了してラボで生徒たちを撮ったもの。このプロジェクトはどうやら学校全体とか、クラス全体を対象にしたものではなく、複数のクラスから希望者が集まってひとつのグループを作って活動するものらしいことが、何となくおぼろげながらわかってきた。だからいつも写真に写っているのはほぼ同じ顔ぶれの男の子たちばかりなんだと納得。午後からは、衛星の通過に合わせて、エドソンが知り合いのミナス州ベロリゾンチのアマチュア無線家に頼んで、この子たちに宛てたメッセージを衛星を通じて送ってもらい、生徒たちはそのモールスコードで送られたメッセージの受信に成功したのだそう。彼らはこれからモールスコードを勉強して、メッセージを解読するということだった。

2019年5月23日(木)

うちは週に1~2回、なるべく魚かエビを使った料理を食べるようにしているのだけれど、それ以外は、牛肉、豚肉、鶏肉(もも肉、胸肉、手羽)、挽き肉のどれかで、私の少ないレパートリーの中からお肉がメインの献立を作ることがほとんど。でも、時々、お豆腐をメインにしたり、お豆をメインにしたり、野菜を中心に献立を作ることもある。この火曜日の夕飯の献立は、里芋とベーコンの炊き込みご飯、白菜と油揚げの煮びたし、そして、アボカドにのりを刻んで乗せてポン酢をかけて食べるいつもの簡単一品というものだった。ちょっと変な組み合わせだなと自分でも思うけれど、今回はいつもあるとは限らない里芋と白菜が買ってあったので、その手持ちの材料と食べたいと思うものとを比較検討して、こんな献立になった。次の写真の1枚目は、白菜と油揚げの煮びたし。2枚目は、里芋とベーコンの炊き込みご飯。炊き込みご飯とは言ってもお茶椀ではなく、お皿によそうのが我が家風。エドソンと一緒に暮らし始めて30年近く、お皿にご飯とおかずをすべて一緒によそって食べる彼のやり方に私が合わせているので、こんなことになっている。

2019年5月24日(金)

先週後半から続いていた時々雨を伴う曇りがちのお天気が、今週半ばに回復して、水曜日はきれいな秋晴れの青空が広がった。すると広島からも、修学旅行シーズンとなり、中学生たちと平和公園のフィールドワークに取り組んでいる友人から、美しい初夏の朝の原爆ドームと、その背景の青空の写真が届いた。そして、先日このブログに掲載した蝶々の写真は、アオスジアゲハだと思うとメールをくれた。この蝶々、日本にもいるということだったけれど、私は見た憶えがなく、ここで初めて見たような気がする。

2019年5月25日(土)

エドソンがエンブラエー高校でやっているプロジェクトに関して、このプロジェクトの公報担当の女子生徒がフェイスブックに掲載した短い動画のリンクを教えてくれたので、以下にその動画へのリンクをはってみた。ここに出てくる女子生徒と、男子生徒と、先生は、プロジェクトのことを説明しているらしい。一番最初の動画がエンブラエー高校のもので、その他にも何だかいろいろ動画が続くのはフェイスブックだからだそう。私はフェイスブックはやらないので、へえ、そうなの?と、思うばかり。このサイトは、こちらへ

次の写真は、同じくエンブラエー高校でこのプロジェクトに参加している生徒たちが、先日受信したメッセージを解読しようとしている様子を学校の先生が撮ったものだそう。モールスコードのメッセージを解読するだけでもちょっと大変なのだけれど、衛星を通じて送られてきたメッセージは雑音も入っているので、とてもチャレンジングな作業なんだとエドソンは言っていた。

2019年5月26日(日)

うちの鶏小屋の横のウルクンの木がたくさん実を付けているので、茶色く乾燥して収穫できるようになったものを収穫してみた。以下の1枚目の写真は、そのウルクンの木。この木の右側に鶏の運動場があり、そのさらに右側に野菜畑が見える。今、野菜畑ではニラ、ネギ、パセリ、桑の葉ぐらいしか収穫できない。2枚目の写真は、うちで一番大きなボールに採ってきたウルクン。乾燥して口がパカッと開いて、中の赤い実が見えるものもある。この実をお料理に入れたり、ご飯と一緒に炊いたりして食べることができる。この実を入れると、ご飯やお料理がオレンジ色になり、不思議な、でもおいしい感じになる。同じではないけれど、ちょっとターメリック(ウコン)と似たような感じと言っていいかなと思う。栄養価が高いらしいので、時々お料理に使っている。

2019年5月27日(月)

次の写真は、昨日のウルクンの殻の中の実を取り出したもの。そんなに量は多くない感じだけれど、一度にお料理に使うウルクンの量は少しでいいので、これだけあると、ずいぶん長い間使い続けることができる。この実を殻から取り出す作業をしたら、両手の指がオレンジ色に染まってしまった。エドソンのお母さんは、このウルクンの実を油で炒めて、油にウルクンの色と味を移して、その油を使ってご飯を炊いたり、お料理をしていたけれど、うちではその手間はかけずに、直接この実を入れて使っている。

2019年5月28日(火)

今年70歳になった広島の兄からメールが届いた。「年金生活者になってもう4年が過ぎたけど、毎日が楽しく健康的に生活できるのは幸せなことです」と言って、最近の朝食の写真(以下)を送ってきてくれた。兄は畑で野菜作りに精を出しているので、この写真の野菜はみな彼が作って収穫したもの。スナップエンドウ、スティックセニョール(細い花ブロッコリーのようなもの)、サニーレタス、赤玉ねぎ、ジャガイモ、マルベリーのサラダを毎日食べていて、さらに畑で取れたマルベリーやイチジクを手作りジャムにしてパンにつけているのだそう。彼らはこれをもう何年も続けている。とても健康的な食生活!「こんな町中で毎日畑で野菜作りができる環境というのは普通は得難いもので、年寄には絶好の環境です」ともあった。これからは、キュウリ、ピーマン、パプリカ、ナス、ズッキーニ、カボチャ、エンドウ豆、オクラ、ニンニク、トマト、枝豆の収穫が始まるとあり、すごい田舎で暮らしている私たちよりもずっと真面目に畑仕事をしている兄に脱帽。彼は畑、奥さんはガーデニングで毎日をエンジョイしているのはとても健康的でいいことだなと思った。

次の写真は、義姉が趣味で育てている庭の花々。

次の写真は、緑に囲まれた自宅の庭で満足そうな兄。私は年をとって、だんだん母のおばあさん顔に似てきたなと思っているのだけれど、この写真を見て、兄は父に似てきたみたいと思った。父はこんなに色黒ではなかったけれど、兄は広島県サッカー協会に関わっていて、週末はいつもサッカーの試合とか練習の会場に行っているので日焼けしているのだろうと思う。

2019年5月29日(水)

この秋はいつまでも暖かくていいなと思っていたのだけれど、先週末は予報通りに急に冷えこんで、土曜日は朝の気温が6度と一桁台になったため、朝、暖かい布団の中から起き出すのがちょっと億劫だった。予報で冷え込むことがわかっていたため、薪ストーブにくべる薪をストーブの横や玄関先に用意して、いつでもストーブに火を入れることができる態勢を整えたものの、まあ必要ないだろうと思っていた。でも、土曜日は日差しがありいいお天気だったにもかかわらず気温が上がらず、最高気温が18度止まりだったため、午後のマテウスの英語のレッスンを終えた辺りから気温が下がり始め、体の芯から冷える感じになったので、とうとう4時頃薪ストーブに火を入れた。次の写真は、翌日の日曜日の朝、再度火を入れた薪ストーブを撮ったもの。朝の最低気温が一桁の状態は月曜日まで続き、火曜日は12度、今朝は15度と上がってきて、昼間の最高気温も25度を越え、これくらいの気温がまた1週間くらい続くらしいので、ちょっとほっとしている。日本は記録的な猛暑で、土曜日に北海道で35度を越え、日曜日にはさらに39度以上を記録したというニュースを見て、こことの落差にびっくり。

2019年5月30日(木)

月曜日の午前中、隣町ボトゥカトゥにある私立の技術系大学の学生さんがひとり訪ねてきた。エドソンがエンブラエー高校でやっている技術プロジェクトに、この大学も協力校として名を連ねているものの、特に何もしていない。今年始め複数の関係者が集まって、プロジェクトの準備が始まった後、この大学のウェブサイトに、この大学が主導してエンブラエー高校でのプロジェクトが始まったというような内容の書き込みがされたので、エドソンはエンブラエー高校の校長先生を通じてこの間違った書き込みを削除してもらうということがあった。エンブラエー高校でのプロジェクトは、ブラジルアマチュア無線連盟のメンバーで、AMSAT-ブラジルというグループを作って活動しているエドソンとデミウソンの発案と主導によるものなので、この大学はまったく関係ない。しかもこのプロジェクトに必要な機器を提供すると約束していたらしいのだけれど、結局それも実施されず、エドソンの手持ちの機器を提供してプロジェクトが行われているという現実もあって、おかしな大学だなと思っていた。すると最初のミーティングに参加していたこの大学の学生さんから連絡があり、話がしたいということでやって来たらしい。それで、このプロジェクトを発案、実施しているエドソンやデミウソンがどういう人たちで、エドソンがどのような国際的なネットワークに関わっているのか、何を目的にこういうプロジェクトを行っているのかを詳細に説明して、ようやく理解してもらったようだった。ボトゥカトゥにはサンパウロ州立大学(UNESP)の医学部、獣医学部、農学部の大きなキャンパスがあり、もうひとつ州立の技術系の大学(FATEC)があることは知っていたけれど、今回この大学も含めボトゥカトゥには6校くらい私立の大学(college)があるということを知った。ボトゥカトゥはこの辺では一番大きな中心的な町ではあるけれど、人口14万弱と、特別大きな町でもないのに、こんなにたくさん大学があることにびっくり。次の写真は、話し合いを終え、庭に停めた車に向かって歩いているその学生さんとエドソンの後ろ姿を撮ったもの。

2019年5月31日(金)

次の写真は、玄関横の壁にいた不思議な虫を撮ったもの。蚊なのか何なのか?全長3~4センチと大きく、細長い体で、ここにじっとへばりついていた。先週、この玄関先に集めてきた薪を積んでいたので、その薪と一緒に付いてきたのか、薪があることで、風当たりが弱くて環境がいいと思ったのか、理由は定かではないけれど、2日間くらいここにずっとこうして止まっていた。この細長い虫は、シュハスコ小屋の中の窓辺でもたまに見かけることがある。



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